◆名栗仕上げ
この日は、見学会で西区の立売堀(いたちぼり)の材木屋さんを訪れました。
木の加工場でもあります。
2階の加工場へ上がり、
栗の木を特殊な鉋(カンナ)を使って削り仕上げる名栗(なぐり)を見せて頂いた。
目の詰まった綺麗な栗の木です。
名栗(なぐり)とは、角材や板に特殊な鉋(かんな)で独特の削り後を残す日本古来からの
伝統加工技術のことです。
釿(ちょうな)で木の表面をハツリ取り、模様を付けた板です。
これは、京風名栗といい、この材木屋さんで発案された加工法です。
こちらは、一方向へ突いた柄で、一方付きといい、
それを互い違い組み合わせ、矢型にし、門扉などに多く用いられた。
あっ、上半分は、方向を切り返しているので、これは、網代(あじろ)柄かな?
会長さん自ら実演をして頂いた。
リズミカルに見事な鉋さばきで木を削り取り、仕上げていきます。
正しく職人技です。
もう名栗加工ができる職人さんもほとんどいないとか。
この特殊な鉋は、数本もあれば、職人さんの一生分の道具になるらしいが、
この鉋を作る職人さん自体が居なくなってる。
使い込まれた道具。
手入れが行き届いています。
やはり職人さんは道具を大切にする。
六角の柱。
すべて、手作業ではつっています。
末代まで残って行ってほしい伝統の匠の技です。
こんな珍しい木も置いていました。
持つと、「これ、木?」と思えるほど、半端じゃない重さ。
久々に木に囲まれ癒されました。
ありがとうございました。